2004/11/13(土)
日記
作業の合間を縫って、デザイン・フェスタへちらっと。彼女もとあるブースにて参加している。
で、思ったのですが、ビッグサイトって、随分と「オブジェクト優位」の場所ですね。
デザインが展示の様式によって規定されている場所とも言える。
グッズとか小物類とかはあの見せ方にマッチしているわけで、そのまま「パッケージ化されたモノ」を見せることができる。
とはいえ、デザインとはそういったものだけではない。
たとえば、「京都の静かな寺院の庭園」を展示しようと思っても、あそこでは無理だ。「紹介」や「解説」という形なら可能だけれども。
だから、デザインフェスタに集まりやすいデザインとそうでない・ありえないデザインがあるということは意識しておいてよいかもしれない。
とりあえず、
「パッケージ化されたオブジェクトそのもの」
と、
「(あの場では)パッケージ化しようのないデザインの紹介・解説」
の2つをはっきり区別することは結構重要なんじゃないか(もちろん、連続的に両者はつながっていて中間形態をとることもあるのだが)。
あの場所は、明らかに前者の方が馴染みやすい環境といえる。
展示様式がデザインを規定している。
あの場所の様式を織り込んだ上で、その中で何かを見せるか、あるいは、あの場所の様式からはみ出したデザインをどうにかして場所の様式に落とし込みながら見せるか。
前者を選んだとして、ボリューム的なインパクトを重視するなら、割り当てられたブースのサイズから言って、マックスのモノは、ペイントされたバイクとか家電製品とか家の部品とかになるんですかね。
後者は……きっと難しいね。
制作者というのは大変ですな。
だから、あそこはやっぱりオブジェクト優位の場所だと思うわけですよ。
もしかすると、第3の道もあるのかもしれない。
思い出すのが、万博的なものが衰退しているという昨今の状況。物流とネットワークとメディアの発達がそれを招いたとはよく言われるところである。でも、逆に、そういったものは、単なるオブジェクトを超える枠組みを作りうるということでもあるわけで……。
ブース間のネットワークとか、展示場外の世界とのリアルタイムな繋がりとか……。
あ、実はそんなに珍しくもない話か、これは。
ちなみに、彼女たちは、ケータイクリーナーなるモノを展示しています。これはあの場に非常にマッチしたものと思うし、実際、大盛況でした。すばらしいことです。
で、おなかがすいたので、カフェテリア マールなるところで食事。お盆を持ったまま、席が空かずうろうろ。飲食が終わって歓談しているグループも結構あるのに(刺繍している人もいる)。うーん。