2005/12/31(土)
日記
実家には帰らず東京でのんびり。お父さんお母さん、親不孝者ですみませんです。
今日も昨日に引き続きYahoo!ミュージックの「All Time 一青窈」を聴いている。
この2,3日で俺は、なんだか完全に一青窈のファンになってしまいましたね。あまり芸能に興味を持たない俺としては、珍しいことです。
流行遅れで、しかも、この年齢になってこういうことを言うのも恥ずかしい話ですが、なんだか、一青窈の歌の中に、言葉と人間の歌声の持つよくわからないスゴイ力を再発見した感じがいたしますです。
この人の詩は、言葉としてはシンプルなんだけど、実はよく内容がわからないところがある。状況や人称が判然としないところが随分あるんですね。
歌詞の中の人称は、おそらくは、父であったり母であったり、幼い子供としての自分であったり、成長した今の自分であったり、恋人だったり、兄弟だったりするのでしょう。それらが多層的に重なっているようです。
彼らの眼差しの中には、常に、対象への慈しみと優しさがあります。そして、互いに直接には触れ得ないところにいる/行くが故の寂しさもまた、そこにはあります。そういった人の心が、なにげない言葉で詩の中に織り込まれている。
たとえば、ハナミズキの「どうぞゆきなさい お先にゆきなさい」。ここで描かれているのは、小さきものへの限りない慈愛と、微笑みに隠した悲しい別離なわけですよ。
こういった眼差しのリアリティは、一青窈自身の、父母を早くに喪うという経験と無関係ではないですよね。
と、そういう次第で、ネットで一青窈関連の色んなページを眺めていたり。
一部の情報では、「一青窈性格悪い説」なんてのもあって、本当だとしても、そういうのもまた面白いですね。
まあ、こうやって、2005年最後の日を過ごす。
食事は鍋。お蕎麦かうどんを入れようかと思ったけど、少し酒粕の香が強いので合わなさそう。結局、鍋だけでおなかいっぱいにする。
テレビは年末番組モード。俺もなんとなく格闘技を見ていたり。それから、紅白歌合戦や CDTV も部分的に視聴。一青窈を見るためだったり……。
起きたまま迎えてしまった朝。新聞を取りにドアの外に出てみると、建物の通路の東端で初日の出を待つ誰か住人が。曇っていましたが、うまく見られましたか?
# fuji2bu 『紅白どうでした?こちらはまだ年が明けていませんが。。』
# morimon 『白組が勝ったとか言っていたようです。基本的に、私は紅白ってあんまり好きじゃないんですよね。日本の前時代的キッチュという感じで。』
# fuji2bu 『いや、私も日本にいた頃は殆ど見てなかったのですが、外国にいると気になりますねえ。視聴率は50%を越したんでしょうか?』
# 翡翠 『人の歌声というものの心地よさ』
# morimon 『なるほど、そういうものかもしれませんね。僕がもし外国生活したら、日本ナツカシさのあまり、とてつもない愛国者になりそうな気がします>fuji2buさん。』
# morimon 『歌声は、表現としては飛び道具に近いところがありますね。他のジャンルの表現者の視点からすれば、もうほとんど反則というか、参りましたというか>翡翠さん。』