2005/09/16(金)

日記

 氏の講義にちょっかいを出すべく山梨の某市に向かう。

 山並と川がとてもきれい。ここに来るたびに「時間があったら河原に下りてみたいね」と彼女と2人で話しているのだが、未だ果たせず。

 教室へ。ゲスト扱いということで俺達にも講評(というか感想レベル)のマイクが回ってくる。

 しかし、若い人達を見るといろいろと考えちゃいますな。

 俺達が大学生・大学院生だった時期は、なんとかこーとか言っても、バブルが始まり、平成が始まり、冷戦が終わって、共産主義国が崩壊し、そのうちバブルも崩壊し、インターネットが普及し……といった具合に結構変化に満ちた時代でしたね。その中にはポジティブなサインもあったし。

 一方、今の学生にとっての現在と未来は……あんまり明るい展望はないかもね。で、若さゆえの不幸だか、あるいは幸福なのかもしれないが、その状況を当たり前のものと思って受け入れてしまっている。大人の責任は大きいですね、先生……。

 しかし、若い頃を振り返ってみると、俺の人生ってかなり奇跡と偶然で出来上がっているという感じがする。多分、生まれるのが2,3年早かったら、全然違う人生歩んでいただろうな。たまたまあの大学に入って、たまたまドイツ語がテスト科目から外れたために大学院に進学できて、たまたまインターネットに触れて、たまたま人と出会って、たまたま仕事をもらって……。でもきっと、みんなそうやって生きているんでしょうね。

 もしかすると、「幸福な偶然」というのを若い人に与えるのも大人の役目なのかもしれません。

 まあ、それはさておき。

 講義終了後は八王子の中華店で食事。ごちそうになってしまう。美味しかったです。

 で、続いて入った天狗でもごちそうになる。すみませんです。

 帰りの中央線は、山手線の人身事故がらみで新宿にてしばらくストップ。

 なんとか有楽町まではたどりついたが、その先の電車はなし。久々にタクシー帰り。

今日届いた本

 網野 善彦「日本の歴史をよみなおす」、ベネディクト アンダーソン「想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行」。

 

# kamesato 『金曜はどうもありがとう。いやしかし、実際に教員が出来ることなんて、ほとんど何も無いよね。学生に「幸運な偶然」が起こったときに、邪魔をしないってのが使命みたいなもんで。こういうこと言うと怒られそうだけど。』